笑福亭和光のブログ わこ仙人が行く!

笑福亭鶴光門下の落語家。寄席ほか各種落語会等に出演中。公演依頼は随時承ります。

言葉

下流の石は磨かれて丸いと書いたが、落語もそうです。

昔から師匠から弟子へ、また弟子へと洗練されて来てるので、言葉にムダが無い。

ただ、現代では分かりにくくなった言葉はあります。特に上方の言葉は難しい。

「時うどん」の中の台詞、

「食いたかったら食え!」

「食わいでかい!」

…この「食わいでかい」が、ピンと来ない(笑)。

現代語に訳すと、

「食べないわけないじゃないか。」

…なるほど。

言葉の選択は、ニュアンスというか感覚というか、考えるほど難しくなる。

この場面を、とある先輩が、

「食いたかったら食え!」

「食うよ!」

とやってて、目からウロコでした。

これでいいのだ。

噺家が、会場の空気を掴んでノッて来た時、理屈なんて吹き飛ぶ時がある。

言葉は難しく考え過ぎてもあかんね。生き物ですわ。あーこわっ!