上方落語には「旅ネタ」というものが存在します。
東京(江戸落語)は入門すると、習うネタといえば寿限無、子ほめ、転失気…等ですが、上方は「東の旅」から習う場合が圧倒的に多い。
二人の男(喜六と清八)が、大阪から伊勢参りのために東へ向かうという、いわゆる紀行もの。弥次喜多珍道中みたいな感じ。
全編やると何十時間もかかる!ので、細かく場面ごとに切ることが出来るように作られてる。
「発端」に始まり、「煮売屋」「七度狐」「軽業」など…最後は船で大阪に戻る「三十石」となる。
この東の旅を上方の前座さんは、見台に小拍子をバシバシ叩いてハメもん入れて喋る。
聞くところによると、昔この旅ネタは東西南北の4方向全てあったのだという。しかし東の旅以外は、現存してるのが、ところどころのパーツ部分だけらしい。「兵庫船」は西の旅の一部。
他に天への旅が「月宮殿」、地獄へ行く「地獄八景」など…。
上方落語には色々な方向に行く「旅ネタ体系」がある。江戸落語にはない、大きな特徴。
私は東京で前座をやったので、詳しく分かりませんが(笑)。機会があればやってみたいですね。
弟弟子の後輩諸君が幾つか習ってて、旅ネタ企画として、近いうちにお知らせ出来ると思います。(まだオフレコなのかなぁ?分からん)